星影の舞踏 #続く… (SF小説)

星影の舞踏

「見逃したんだって？あの夜空の、あの光を？」

ケイは、顔をしかめて言った。彼の言葉に、リリアは小さくため息をついた。彼女は、あの夜に何を逃したのか、今になっても理解できなかった。

「だって、あれはただのオーロラじゃないのよ。星影の舞踏っていうんだって。伝説にある、神々の光だって。」

ケイは興奮気味に説明する。リリアは、彼の熱心な説明に、少し戸惑っていた。

「伝説なんて、本当にあるの？」

「本当だよ。昔、この星に住んでいた古代文明の人々は、この光を見て、神々の舞踏だと信じていたんだって。そして、その光は、彼らの文明を導き、繁栄をもたらしたんだとか。」

ケイは、目を輝かせながら語った。リリアは、彼の熱意に押され、少しだけ心惹かれるものを感じた。

「でも、今はもう誰も見てないんでしょ？」

「そう、もう何百年も誰も見てないんだ。だから、今回は本当に特別なんだ。神々の光が、再びこの星に降り立ったんだよ！」

ケイは、興奮を抑えきれずに、そう叫んだ。リリアは、彼の言葉に、少しだけ不安を感じた。

「でも、私たちは、あの光を逃してしまったのよ…」

リリアは、呟くように言った。ケイは、リリアの肩に手を置いて、優しく言った。

「大丈夫だよ。きっと、また見れるさ。神々の光は、再び訪れる。そして、次は必ず見れるように、僕たちで準備しておこう。」

ケイは、そう言って、リリアに微笑んだ。リリアは、彼の言葉に少しだけ安心した。

「でも、どうすればいいの？」

「それは、僕たちで探さなきゃいけない。伝説を探し、神々の光を再び見つけるんだ。」

ケイは、そう言って、力強くリリアの目をみつめた。リリアは、ケイの強い意志を感じ、少しだけ胸が高鳴った。

「一緒に探そう、リリア。」

ケイは、そう言って、リリアの手を握った。リリアは、彼の温かい手を感じ、心の中で決意を固めた。

「うん、一緒に。」

二人は、再び神々の光を求めて、未知の世界へ旅立つことを決めた。彼らの冒険は、これから始まる。