洛陽の夜、血染めのライム (イヤミス)

洛陽の夜、血染めのライム

薄暗い洛陽の路地裏。街の喧騒とは裏腹に、そこは静寂が支配していた。
そこに佇むのは、黒ずんだ刀を腰に下げた男、官兵衛。

「……兄貴、これでいいのか？」

彼の横には、顔面蒼白の若者が怯えるように呟く。その名は秀吉。

官兵衛は、秀吉の肩に手を置き、不気味な笑みを浮かべた。「心配するな、秀吉。今日の夜は、俺たちがこの街を燃やす夜だ」

二人は、路地裏に潜む影へと消えていった。

───── 数時間後 ─────

洛陽の夜空に、けたたましいラップ音が響き渡る。
それは、地下にある秘密のバトルステージ。

そこに立っていたのは、官兵衛と、彼のライバルにして親友の信長だった。

「Yo！官兵衛、久々のバトルだな。今回は本気出すぜ！」

信長は、鋭い眼差しで官兵衛を見据える。

「フフ、待っていたぜ、信長。俺も本気で行くぞ」

二人のラップバトルは、友情を超えた、命を賭けた戦いの様相を呈していた。

官兵衛

この街の闇、俺が照らす！偽りの平和、打ち砕く！仲間を裏切る奴は、必ず地獄に叩き落とす！

信長

言葉で斬る、それが俺の道！虚偽と欺瞞、全てを打ち砕く！どんな策略も、俺のライムの前には無力だ！

彼らのライムは、まるで刃のように鋭く、互いの心を抉り出す。

官兵衛

貴様、本当に俺の友だったのか？裏切り、そして…あの時の…

官兵衛は、言葉を詰まらせる。

信長

過去は変えられない… でも、俺たちはこれからも…

信長の言葉に、官兵衛は愕然とする。

信長

……仲間として… この街で… 戦い続ける！

信長のライムは、官兵衛の心を揺さぶる。
二人のラップバトルは、友情と裏切りの複雑な感情を、鮮やかに描き出していた。

───── バトル終了 ─────

静寂が戻る。
二人は、互いの傷を確かめ合うように見つめ合った。

「……信長…」

「……官兵衛…」

そこに響くのは、互いの名前を呼ぶ、静かな声だけ。

その夜、官兵衛と信長は、再び洛陽の闇に姿を消した。
彼らのラップバトルは、永遠に語り継がれる伝説となるだろう。

…しかし、この街に潜む影は、まだ深い。

そして、彼らの戦いは、まだ始まったばかりだ。