虹色の雲と小さな判決

キラキラ光る資陽の法廷。大きな窓からは、虹色の雲がゆらゆらと漂っていました。法廷の中央には、小さなクラウドエンジニア、クモくんがいました。クモくんは、ふわふわの雲のような髪と、キラキラ光る眼鏡をかけていました。

クモくんは、とっても優秀なクラウドエンジニアでした。空に浮かぶ、ふわふわの雲コンピューターを管理するのがお仕事。みんなが幸せに暮らせるように、雲コンピューターで楽しいゲームや、美味しいレシピ、面白いお話などを届けていました。

でも、ある日、大きな事件が起きました。みんなが大好きな「虹色の雲キャンディー」を作る機械が、壊れてしまったのです！みんなは悲しみに暮れました。

「クモくんが、わざと壊したんだ！」と、ある子供が言いました。証拠は何もありませんでしたが、みんなはクモくんを疑い始めました。

そして、ついにこの日が来てしまいました。資陽の法廷での裁判です。大きな裁判官のクマさんは、厳しくクモくんを見つめていました。

「クモくん！あなたは、虹色の雲キャンディーを作る機械を壊したのですか？」

クモくんは、大きな瞳をうるうるさせながら、震える声で答えます。「ち…違います！そんなつもりは…ありませんでした！」

しかし、クマさんは、厚い判決文を「ドン！」とクモくんの小さな体に叩きつけました。判決文は、まるで黒い雷雲のように、クモくんを覆い隠しました。

クモくんは、小さな体で椅子に崩れ落ちました。悲しみが、小さな体いっぱいに広がります。

その時、法廷の窓から、一筋の虹色の光が差し込みました。光の先には、小さな妖精、ヒカリちゃんがいました。

ヒカリちゃんは、小さな声で言いました。「あの機械は、古い部品の故障です。クモくんは、何も悪くないんです！」

ヒカリちゃんは、証拠となる、壊れた部品を見せてくれました。それは、確かに、古い部品でした。

クマさんは、判決文をもう一度読み直しました。そして、大きな声で言いました。「クモくん、無罪です！」

法廷の中は、大きな拍手と歓声でいっぱいに！クモくんは、ヒカリちゃんに抱きつき、涙を流して喜びました。虹色の雲は、さらに輝きを増し、法廷全体を幸せな光で包みました。

クモくんは、改めて、雲コンピューターを管理し、みんなに幸せを届けることを誓ったのでした。そして、みんなは、クモくんが大好きになりました。あの日の、黒い雷雲のような判決文は、今では、虹色の雲の一部として、キラキラと輝いていたのです。

虹色の雲と小さな判決#