太陽の木とオバタリアンのひみつ (児童文学)

太陽の木とオバタリアンのひみつ

サンパウロの街は、いつもガヤガヤ、クラクションのピーピー、バスのブーン。でも、おばあちゃん、みんながオバタリアンと呼ぶ彼女は、そんな喧騒からちょっとだけ離れた、緑いっぱいのイビラプエラ公園が大好きでした。

深い緑の木陰に入ると、ふぅーっと深呼吸。
「ああ、いい香り」

公園の空気は、葉っぱや土の匂いでいっぱい。
目を閉じると、チリンチリンと笑い声が聞こえてくるみたい。

「マリア、ペドロ、元気かしら？」

オバタリアンの胸は、あったかい光でいっぱいになりました。マリアとペドロは、遠く離れた町に住む、可愛い孫たち。会いたいけれど、なかなか会いに行けない。

でもね、オバタリアンにはひみつがあったのです。それは、公園の真ん中にある大きな木。この木はね、「太陽の木」って呼ばれていて、特別な力を持ってるんだって。

太陽の木に耳を当てて、大切な人に伝えたいことを whispers 言うと、その声が風に乗って届くんだとか。

オバタリアンは、太陽の木にそっと近づき、幹に耳を当てました。

「マリア、ペドロ、元気？おばあちゃんは、毎日二人のことを考えてるよ。今度、美味しいパイを焼いて待ってるからね。元気でいてね！」

whispers すると、木の葉がサラサラと揺れ、まるで返事をしてくれているみたい。

公園で遊ぶ子供たちの笑顔が、太陽の光を浴びてキラキラ輝いていました。子供たちの笑い声は、オバタリアンの心に、もっともっと温かい光を灯します。

どんなに遠く離れていても、どんなに大変なことがあっても、愛は必ず道を見つける。オバタリアンはそう信じていました。
太陽の木のように、強く、優しく、いつも希望を胸に。

さあ、オバタリアンと一緒に、未来を描いていきましょう。
どんな未来を描きたい？
それはね、あなただけの、とっておきのひみつ。

(おまけ)

このお話の続きを考えてみてね！